ご報告:CD制作修了のお知らせ / '19.10.17

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2002年から自主CD制作をはじめて、今年で17年過ぎました。この間、18枚もの自主CDを、自分の思うままに制作し、流通させてきました。

自分の思いつきで始めたピアノアルバムの制作でありながら、多くのリスナーの耳に、自分の納得ゆく響きを送り届けることができたことは、幸運としか言いようがありません。

1アルバム制作するごとに、次作のリリースをどうするか判断し続けてきました。自分の表現を拡張するためにCDアルバムをつくってはおりますが、「人にちゃんと届ける」ことが最大の目的です。

なぜなら、CDというメディアに音と視覚をパッケージして、モノとしてカタチにするわけですから、地球環境に対しても、制作費に対しても、シビアな判断をすることは当然です。

今夏の『キョウトアンビエンス 4』は、リリースして3ヶ月が経ちましたが、「いよいよこの時がきたな!」という予想通りの動きとなりました。この状態を見て、(依頼仕事ではない)小松の自主制作CDの個人的リリースは、今回をもって最後にしようと判断しました。

今春に生録したマイベスト(30曲)のリリースをCDで予定していたのですが、取りやめることにしました。でもそれはネガティブな判断ではなく、これまでよくやってこられたことへの終止符としてのポジティブな決断です。

CD流通の動きが鈍る理由としては、音楽メディアの変化が最大の原因と考えています。配信については、ぼく自身を振り返っても、数年前の5倍ほどの再生回数があり、今後もその勢いは止まらないものと考えています。

自分が舵を取り始めたCDプレス活動、いつかは勇気を持って「止める」ことが重要です。じつのところ、このところリリースしてきた数作は、そのような判断を重ねて続けていました。

自分自身が「ミニマル」な性格で、所持品が元々少なく、モノを増やすのが、生理的に受け入れがたいこともあります。CDと配信それぞれの良し悪しは、天秤にかけ続けてきましたが、いまこの時期に判断しておかなくてはならない決心です。

これまでぼくのCDアルバムをお求めいただいたお一人おひとりに、深く感謝をするとともに、CD制作を終了ではなく、修了という言葉で締めくくりたいと思います。

日本だけでなく世界各地にまで行き渡った小松CDをお持ちの皆さま、いまあるCDをこれからも大切に聴いていただければ、これを上回る音活動の喜びはございません。

これからも、音活動をどうぞ暖かく見守り下さいませ。既存CDアルバムは、在庫がある限り、流通を続けていきます。もちろん、新作は音楽メディアの種類を変えて、創り続けていきますね。

※写真:今夏リリースした『キョウトアンビエンス 4』。今思えば、超レアな最終CDになりました。