只今、ニューアルバムを制作中。プレスCD盤にこだわらない作品を予定しています。ダウンロードやサブスクリプション主体のデジタル配信に絞って流通させます。
どうしても、時代の流れには逆らえません。手に取れるCDアルバムを希望されているリスナーの方もおられるので、たいへん心苦しく思います。とはいえ、ぼく自身、アルバムの現物を購入することが稀な状態となっています。
CDでリリースするアーティストでも、DVDやブックレットとセットで発売されていて、CD単体での需要がなくなりつつあるのが現実です。ぼくの作品でいえば、『キョウトアンビエンス 4』が最終。画家の吉川博人さんに描き下ろしの油絵をアルバムに収め、有終の美を飾らせてもらったことが、幸運でした。
デザイナの松本圭さんと、アルバム流通の変化にマッチしたアルバムデザインを考えてもらっています。今回は、過去の小松楽曲をグランドピアノで自宅録音した音源を、自分で最後までマスタリングをしています。タイトルも決まりました。小松の音活動を端的に表した言葉をシンプルに使っています。
アルバム内容は、ベスト盤。ぼくがピアノを演奏している様子も、松本さんに撮影いただいています。その写真をベースに、ピアノから滲み出る空間の広がりを、色彩豊かに仕上げていただく予定です。
小松の生演奏をベースにしつつも、作業もデジタル、流通もデジタル、プレス無し音源も実験的でいいのかなと考えています。一つのやり方を踏襲することは大切ですが、過去のこだわりやスタイルを刷新する勇気も大切ですね。断腸の思いで後者を選びました。
どうしてもCDで聴きたい！という方がおられたらどうしよう。
そんなときの方法も、実は考えています。お楽しみに！