庭が好きなことと、音が好きなこと / '20.05.29

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作庭家・重森三玲氏の『庭を見る心得』。
空間デザインをする者にとって、
この本はバイブルのようなもの。

本の装丁もじぶん好みで、
似ている本があるな、と思ったら、
『人と空間が生きる音デザイン』と、
同じテイストがあるでは、ありませんか!

どちらもハードカバーで、入門書。
しかも、現場実践から普遍的な知恵を、
語り口調で伝えています。

「目の高度さによって技術は自ずと出てくるもの」
(『庭を見る心得』の15頁)

ものをみる感性があれば、それに伴う技術は、
追って自然と会得されていく。という発想。

巷にはハウツー本が溢れ返っていますが、
それとは真逆のプロセスを経ることが、
結果的に、活動の質を高めるのです。

「この(音作りの)感覚を獲得するには、
現場に何度も足を運び、そこに集う人と会話し、
自分の感覚を信じて地道な試行錯誤が…」
(『人と空間が生きる音デザイン』の14頁)

偶然ですが、空間づくりの極意を、
似たような言い方で伝えています。

庭が好きなことと、音が好きなことは、
とっても共通した感覚なのです。