日本の村が消失する!? / '13.12.03

同僚の教員に連れられて、
京都市の北西部(U地区)に出かけていきました。
その場所はもともと京北町と呼ばれていたところで、
平成の市町村合併で京都市になったところです。

京都市とは言え、まわりを見渡せば、山、山、山。
町の中心には桂川の源流がとなる川があって、
この秋の台風で、道の橋脚が流されました。
過疎化が進行していて、高齢者の比率が高くもあります。

ぼくはかつて農学部に所属していたころ、
地域の村落共同体の現状を知るために、
いくつかのフィールドを駆け巡っていました。
20年近く前のことです。

その頃は、村の組織として、
「青年部」「婦人部」「老人会」などのコミュニティが、
まだまだしっかりと機能していた時代でした。
今回訪れた地区は、そうした組織が消失し、
有志の方たちが力を出し合い、
自助の精神で村を護っているような状況でした。

この地区にあるさまざまな感性資源は
素晴らしものがたくさんあるけれど、
現時点ではそれらを「継承」するというよりは、
むしろ現状を「記録」するのが精一杯。

ほんの10数年のあいだに、
日本各地の村落社会が変容した状況は、
正直驚くばかりしかないのですが、
自分としては「音」の切り口で、
地域資源をつかった何かの作品ができれば、
いいなと思っています。