時間を制するものが音楽を制す / '19.01.28

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音楽は時間芸術と呼ばれ、時間を制するものが音楽を制すると強く感じます。

本日僕の音楽のリスナーが「睡眠誘導のために小松曲を聴いているのだけれど、尺が5分なので、ウトウトしたあたりに曲が終わるのが気になる…」との反応をいただきました。

その方は僕のCD『いのちのそばに〜医療空間のための環境音楽』を使っているのだけれど、5分経てば曲が終わってしまう。逆に病院空間だと、ある程度の音の変化が必要なので、5分刻みの方が院内環境にマッチングしやすい。

オーダーメイドで曲を提供するっていうのは、そういう細やかな聴覚環境をつくっていくことに他なりません。自分のイメージや直感だけで環境音楽は決してつくれるはずもなく、一に観察、二に対話、三に作曲、という優先順位が必須。

なので、本当は、ユーザーひとり一人に合わせた環境音楽の制作が必要なのだと強く思います。短い時間の曲が欲しいけれど、音色は煌びやかな方が合う人もいるし、その逆もしかり…。

なので、医者が処方箋を出すように、環境音楽家もオーダメイドで曲を創る必要があるのだと、ひしひし感じます。