朽ちていくピアノの音色に奇跡が!! / '20.09.24

ピアノという楽器は製造直後が一番状態がよくて、経年変化でどんどん朽ちていく楽器なのですが、今の生ピアノは2002年に一聞き惚れして購入してしまいました。

浜松の工場にまで連れていってもらって、試弾したのが最後。工場見学のつもりだったのに、思わず購入してしまった経緯があります。たしか同じ機種で3台置いてあって、1台目、2台目は「ふ〜ん」って感じ。

そして、3台目の楽器を弾き始めた途端、全身に稲妻が走る感覚が訪れました。後先考えずに、購入の決断をした楽器が丹後の自宅に来て、18年経過。

その間、同じ調律師さんに調整してもらっています。調律師が違うと、弦の巻き方のクセが変わってしまい、倍音の音色に大きな変化が現れます。音色は音楽のキャラクタ形成だけに、倍音調整は一番優先順位の高いパラメタです。

朽ちていくはずの音色が、18年経ったいま、別の味が出てきました。その円熟なピアノを、奇跡的な一発録りで行った(自分にとって)大満足のアルバム『ピアノの風景 2』。早くも10枚近くの予約をいただいています。

ピアノとリスナのご縁に、深謝!