熊野古道世界遺産登録15周年記念ピアノコンサート / '19.06.03

8/3に和歌山県田辺市で行われる「熊野古道世界遺産登録15周年記念ピアノコンサート」に出演させていただくのですが、このところ昨年リリースした『熊野古道組曲・天地』を聞き返し、楽曲の練習を重ねています。

そこで改めて感じたことは、楽音と非楽音の狭間や淡いの部分、またそれらが重畳している部分に、自分の耳の興味が向いていること。

ピアノが奏でる楽音に、バックで流れる環境音(川・滝・足音)が重ね合わさる瞬間に、耳がピクリとするのです。音が変化するときに、自分の心が動く、みたいな感じ。

例えば、人間世界と自然世界の「間」の部分。そこに、日本人のもつ淡いや「間」の美しさが秘められているのではないか、と。

もちろん、制作時はそのような客観的な耳を持つことは難しかったのですが、リリースしてから1年近く経過し、熊野古道の作品をつくった意味が、言語化できるようになってきました。

楽曲は時を経てどんどん深化していきます。自分の演奏も日に日に変わっていくので、まさにイキモノとしての音に感じられます。