筆の止めどころ / '20.03.10

DSC03480

冬から春に季節が移るタイミングなのか、朝から雨が続きます。いつものランニングはお預け状態。最近は家族3人で走る習慣がついてきましたが、ぼくは最下位。距離を稼ぐよりも、時間を稼ぐような走り方をしているのが、その理由です。

午前中は自曲を短編集にした『ミニピアノ』のアルバムをマスタリング。20曲のミックスを2日前から始めて、本日でなんとマスタリングが完成しました。今までの中で最短時間でアルバムができました。構想→演奏→録音→ミックス→マスタリングを含めて、1週間もかかっておりません。奇跡的。

一人で音源制作工程をすべて手がけるようになって、早3年が経ちました。はじめは試行錯誤をしていましたが、ここにきてある程度の型ができるようになってきました。当初のああでもないこうでもないという道草のような工程はそれはそれで楽しいものでした。

楽しいから、多大の労力と時間をかけたとしても、やろうと思うのでしょうね。細かくてめんどくさい作業だろうと、まわりからは思われているかも知れません。やっている本人は、模型制作のような感覚で音質を整えていく工程がたまりません。

ミックスとマスタリングにおける究極のコツは、やりすぎないこと。筆の止めどころの塩梅です。もうちょっと変化させてみようと思う寸前でやめておく。余計な処理は加えない。原型をなるべく保ち、薄味にしておく。自我が出ると、バランス感覚が狂ってくるものです。風通しのよい感覚を保つことが望まれます。