音をもっと聴け! / '19.08.08

IMG_2507のコピー

同じ大学内の音楽コースに異動して4ヶ月が経ちました。そこで自分の耳がどんなに鍛えられたか。今まで音楽をやってきたけれども、いかに「音/音楽」を注意深く聞いていなかったか、実感しました。

音楽を、単に好き/嫌いのレベルで聞いているうちは、音楽を深く聴いたことにはなりません。音楽にはさまざまな「音」や「響き」が絡み合っていて、それらを「分離」して、客観的に聞き取り、誰にも分かる言葉に変換すること。それが、音楽を深く聴くための第一歩になります。

音という現象は目に見えないので、人にも分かる言葉に変換することは、とても難しいものです。僕自身、ボキャブラリーがとんでもなく不足していて、そのことに気付いただけでも、このコースに来てよかったな、と感じています。

音楽が好きならば、どの部分の「音」を聞いて、どんな理由で好きなのか。違和感があれば、音のどの状態がもとになって嫌いなのか。まずは、そうした意識を向けることが重要であると実感しました。

そんな訓練をしていると、自分の奏でる音を深く掘り下げて聞ける耳が育つと思います。それこそが、究極の「耳トレ!」と感じます。このことに気付かせてくれた同僚や学生たちの存在に、感謝したいと思います。