音作品制作のコツ、教えます。 / '14.01.07

最近は水音を録音するために、
外に出かけることが多いのだけれど、
水の音とともに実に多くの音が存在している。

市販されているCDにありがちなのは、
「水音」だけを収録した音源。
しかもかなり残響が加えてあるし、
まわりの背景音もほとんど入っていない。

パッと聴くといかにも耳触りがよいけれど、
現実の音にはそういう響きはあり得ない。

録音され、切り取られた音源を、
スピーカーで聴くわけだから、
それで完結はしているのだけれど、
ほとんどの効果音CDがそうなのだから、
個性がないといえなくもない。

現実の水音環境には、
街や人のノイズが入っているし、
残響だってほとんどない。
しかも、耳の位置を変えれば、
音の印象はどんどん変わっていく。

現実に近い状況で収録した水音を活用すれば、
演劇とか、物語のリーディングとか、
いろいろな場面で使えるはずだ。

音で大切なのは「背景音」の存在だ。
写真だって、遠景と近景をバランスよく配置すれば、
かなりリアル感満載の作品になる。

背景音と前景音のブレンドを意識すれば、
作品のクオリティは桁違いに上がるだろう。