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音風景のフィールドワーク|Acoustic Ecology

ー外に出て、音を記録しようー

 

この領域は「音風景のフィールドワーク」
とよばれ、現場の音風景を丁寧に観察し、
様々な方法を使って音風景を記録します。
大切なことは、現場の音風景の臨場感を、
他の人に実感を込めて、伝える配慮です。
研究のためのデータを出すだけではなく、
他の人と音を共感し合うきっかけとして、
音風景を記録することに意義があります。

音学とは「音響生態学」を略した造語です)

 
 
 


  音風景を「記録」する方法
 

【身体的記録】
 ・音のリスト化(きこえた音に名前をつけリストにする)
 ・サウンドマップ(きこえた音を絵で表現する)
 ・文章記録(きこえた音の印象を言葉で表現する)

【SD法】
 ・ことばのものさしを使って音の印象を心理的にはかる

【器械的記録】
 ・騒音計(音量を物理的にはかる)
 ・録音機(記録メディアに音を録音する)
 ・カメラやビデオ(音源の視覚情報を記録する)

【意識調査】
 ・アンケート(音風景意識を「広く浅く」知る)
 ・ヒアリング(音風景意識を「狭く深く」知る)

 
参考文献:小松正史『サウンドスケープの技法』昭和堂  
 
 
 
  音風景のフィールドワークの実際
 
  音の記録に、決まった方法はありません。
音風景の記録方法から適当なものを使い、
いくつかを組み合せ、まとめていきます。
観察記録の順序を簡単に紹介しましょう。
 
  対象となる地域が一望できる高台に登り、
全体の風景を眺めて観察地点を決めます。
その後現場に出向き音風景を確かめます。
直感で場所を選ぶことがまず大切ですが、
自然ー人工、にぎわいー静けさ、などの、
対照的な場所を選ぶ方法もよいでしょう。
 
  耳で感じた音風景を身体的に記録します。
きこえた音に名前を付けリスト化したり、
紙面上に音源の絵と位置を描写するなど、
複数の方法を有効に使い記録しましょう。
人によって表現方法に違いはありますが、
自分の感覚を信じ大胆に記録しましょう。
 
  複数の観察地点を比較しやすくするため、
騒音計を用いて音風景の音量を測ります。
手持ちでも三脚を用いてもかまいません。
大切なのは、耳で感じる音の感覚だけで、
音風景の雰囲気を、判断しないことです。
録音による記録も、大変有効な方法です。
臨場感のある音風景の記録が可能ですし、
未来への貴重な音データにもなり得ます。
音源の視覚情報を記録することも効果的。
 
 
 
 


  音風景を記録する上で一番大切なことは、
人が音にもつ大切な記憶や感覚の意識を、
最大限に汲み上げる方法を選ぶことです。
アンケート調査やヒアリング調査を行い、
地域の音風景を丁寧に紡ぎ上げましょう。
「音の記憶」の記録も、非常に重要です。
耳の証人と言われるキーパーソンを探し、
昔の音風景が眼前に現れるような感覚で、
音の感性をとぎすまして記録しましょう。
 
  アンケートやヒアリングを行うだけでは、
音風景をデザインすることは難しいです。
音に対する細やかな印象を数値で評価し、
今後の音指針に役立てることも重要です。
ことばのものさしによる心理実験を行い、
音だけでなく、視覚との関係性について、
重要な知見が得られることも、あります。
多角的な方法で音風景に近づきましょう。
 
  録音データから、音作品を創りましょう。
音風景の音源をそのまま使っても、よし。
楽曲中に印象的な音風景を入れてもよし。
紹介する音源は「音風景+音楽」作品と、
「音風景のみ」で編集された作品の2種。
 
 
 
 
 
 
 
Achievement -Soudscape ver. mp3
  →小松正史が作曲した静かなピアノ曲に、
 京都精華大学の音風景を融合した6分程度の音作品。
サウンドインスタレーション:ME・I・RI・N.mp3
  京都芸術センターや明倫地区の音風景をフィールドレコーディング。
 10分程度の音作品を制作し、センター内で再生展示しました。

 

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  音風景アーカイブ - Sondscape Archive -
 

小松正史がこれまでに手がけてきた
音風景の録音データを、紹介します。
Googleマップと連動した表示です。
位置情報を確認して、再生できます。
著書と連動した音源紹介もあります。
アーカイブを素材にした作品制作や、
未来に向けた音歴史のデータとして、
アーカイブの幅広い活用を望みます。
 


 
 
 
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