「音のデザイン本」、ついに脱稿! / '19.10.07

DSC01582のコピー

今春から手がけてきた「音のデザイン」本ですが、本日ついにすべての原稿を書き終え、編集者にデータを送りました。

いまはすべてメイルでやりとりしているので、データといっても「一瞬」で相手に届きます。その速さと言ったら…、なんだか味気ないものですね。

タイトルは未定ですが、空間に見合った音楽を制作した事例集、といったもの。理論化が難しい分野なので、事例紹介は思い切ってナラティブ(語り口調)で表現。

ここからは、編集者の仕事です。初校が返ってくるまでしばらく時間はかかりそうですが、とにかくホッとした感じの気持ちです。

今回の本で、単著ではちょうど10冊目。これまでしつこくもまがりなりに「音」の分野で本が書けたことに、感謝です。したいことをしたいままに表現できるのは、このご時世、「奇跡」です。

ただただ、感謝の念しかありません。今回は執筆に協力していただいた方も二桁になりました。ありがたや。

本日は、「はじめに」の一部を、特別にご紹介します。こんな感じの本なんだ!と思っていただいたらうれしいです。これから、本の装丁などの計画に入ります。

ーー(「はじめに」の一部抜粋)ーー

いま、この本を手にしているのは、空間や音楽について新たな発想を必要としている人かもしれない。あるいは、すでに現場の空間デザインを実践されていて、音の改善を切実に求めている人かもしれない。

音楽を手がける方には、新たな作曲法を獲得するきっかけとして。

空間をデザインする方には、音によって空間を新たに創造するチャンスとして。

カフェや雑貨店などの商業空間を担う方には、音から場を好転させるヒントとして。

音は、目に見えない抽象的な現象。なので、扱い方が難しい。本書では、音を捕まえ、作曲するための〝生きた事例〟を伝えたい。人の心を整える音の響きを生み出すために。

本書では、これまでぼくが経験した音の創作活動を軸に、身近な空間の音を改善するためのノウハウを、ドキュメンタリータッチで紹介する。

一章では、準備段階として、「音の聞き方」→「音のフィールドワーク」→「音のデザイン」の流れを、コンパクトにまとめている。

二章では、一二の実践例を、施主の手紙を含め、双方向のカタチで紹介する。

三章では、読者の方が音のデザインを実践するための手順とともに、現場の音データを書き込める「ツールキット」を紹介する。

空間の音を改良し、人びとがよろこぶ姿を、ともに分かち合いたい。

【写真は、本文とは関係なく、スミマセン(笑)】