人を引き付けるメロディの特徴とは? / '19.01.21

人を引き付けるメロディの構造にはどんな特徴があるのか。そんな話題がゼミ中に出てきました。難問ですが考えてみました。

(1)シンプルで複雑さがないこと。鼻歌で歌えるなど、覚えやすい特徴があること。童謡とか五音音階とか、とにかく限られた音高を使って、ざっくり単純な構造をもっている。

(2)繰り返しが多用されていること。繰り返しは飽きがきて魅力がないものと思いがちだが、クセになるチカラがある。何度も聞くうちに、音の世界に取り込まれてしまう。そんな吸引力。

(3)独特のチカラ(フォース)がある。これが人間にしかできなクリエィティブ。メロディにイキオイがあったり、あれ?と感じる一音があったり、意表をつく音の構造。計算外から生ずる推進力のようなもの。

(1)と(2)はAIで代用可能な能力、(3)は人間独自の能力かな、と感じます。古今東西のメロディアーカイブを蓄積・分析すれば、ある程度チカラのあるメロディはつくりやすい。でも(3)は偶発的なものであり、生身の人間の感性を突き動かすような波動がある。

一番関心のある要素は、やはり(3)。その音に出会うために、毎日生きているようなもの。音フェチにとって、こうした音にどれだけ出会えるか。そう考えるだけで、楽しくなってきます。