作曲 / '16.12.29

2002年に曲づくりをはじめて、気がつけば200曲以上もつくっている。まさかこれほどまでに曲をつくるとは予想もしなかった。小学校2年のときに電子オルガンを始めたのだけれど、そのとき漠然と「曲をつくりたい」と思っていた。でも、どうしたら曲がつくれるのか、さっぱりわからなかった。

音楽自体は小さいころからずっと好きで、無意識のうちに浴びるほど音楽をききまくっていたことは事実だ。大学生になってピアノに変えてからは、自分の好きなアーティストや作曲家の曲を「コピー」しまくっていた。それだけで満足していた。

あるとき、「じぶんが聞きたいメロディ」みたいなものが急に浮かんできて、曲の断片みたいなものをいくつかつくった記憶がある。大学4年生のころの話しだ。そのときは、そのまま放置していた。それから月日は経ち、とあるきっかけで知人から映像音楽の作曲を頼まれた。2000年の春のことである。

映像を見ているうち、なんとなく曲の断片が出てきて、いつのまにか3曲ばかりできてしまった。もちろん作曲の勉強などしていなくて、すべからくこれまで聞いていた音楽の記憶から生まれていったことは、間違いない。それから間もなくして、別の曲が生まれた。それも鼻歌のようにいきなり出てきたのだ。

ちゃんとした曲として最初に出来たのは「The Scene」という曲である。まずはメロディが瞬間に生まれ、それを必死になって頭の中に記憶した。何度もメロディを弾きながら、ベースライン(ルート音)を探した。伴奏のないスカスカの編曲だったけれど、なんとか曲としての体裁は出来た。

つまりぼくのピアノの作曲法は、鼻歌メロディ+ベースラインの二つでできている。それさえできればなんとでもなる。逆に、メロディが生まれないと、曲としての体裁がうまく出来ないのが、ぼくの特徴かもしれない。曲づくりにはいろいろな技法があるけれど、自分の得意な方法が見つかればしめたものだ。