色彩作家・内藤麻美子さんの個展「心温図」に行ってきました。ぼくはこの展覧会の音環境制作に参加させてもらい、その響きを実際に感じるために、ワクワクしながら会場に向かいました。
ふだんの慌ただしい生活で、後回しにしがちの自分の大切なココロの部分を深く感じ入るような空間でした。それぞれの色彩群から描写された色彩の連なる抽象的な作風は、見るものそれぞれに自由な解釈を与えるものでした。やさしさが満ち溢れていました。
その背景に、息を吸って吐くという深い呼吸を感じられるように、実際に呼吸音を録音。ほどよい時間感覚とソフトな音色で、呼吸音が会場に漂っています。
音と色は、とても親密な共通点があります。場をつくり、空気をつくり、ココロに直接訴えかける。視聴覚の相互作用という言葉を使うまでもなく、両者は「波動」そのものです。
視覚の色から、聴覚の響きを感じる。まさに、共感覚の只中にいられる素晴らしい空間の制作に、ぼくも参加させてもらって感無量でした。
会期は11/10まで。京都・四条河原町にほど近い街中です。是非足をお運び下さい。