専門性だけ掘り下げるのはもったいない / '20.06.27

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京都・大徳寺「瑞峯院」、重森三玲氏が作庭した石庭。

庭を見ると、必ずと言っていいほど、
頭の中に音のイメージが沸き立ってきます。

石を置くことは、音の成り立ちを考えることでもあります。

大学時代は造園(景観工学)を専攻にしていたので、
図面を引いたり、石組みを考えたり、植生を選んだり、
「目で見る」空間デザインに興味がありました。

それが、どう転がってしまったのか、
今では「耳で聴く」空間デザインを実践しています。

それでも、脳の中では五感刺激が分かちがたく、
融合しあっています。

石を置くことは、音のイメージを変えることであり、
音を配置することは、目で見る空間をさわることでもある。

そういった「視聴覚の相互作用」という現象が、
ぼくの創作活動の原点となっています。

じぶんの専門性だけ掘り下げるのはもったいないですね。

他の(一見関係なさそうな)知見や経験こそが、
専門性を磨き深めるチカラになると確信します。