環境音楽創りの矛盾 / '13.12.10

個性のある環境音楽って、創れるのでしょうか?
環境音楽は「空間」の背景に使われることが目的です。
あくまでもまわりの空間に溶け込む調和性が求められます。
言い換えれば「無視されてもよい」音楽です。

でもこれって、作者の個性や色合いを隠して、
音源を制作しなければならないことですね。
あくまでも空調とか照明みたいな感じ…。
自分を消してまで、音楽を創るのは、
ちょっと魂に悪い感じ。

音楽を制作する段階や想いはいろいろあるけれど、
(またお金が絡む現場もあると思うけれど)
基本的には個性を消した音楽制作はあり得ないと思います。

「誰がつくっても同じ」ような環境音楽が、
巷にあふれるのは、なんだかコピペな空気が、
あちこちに蔓延するような感じで、
キモチのよいはずがありません。

少々引っかかりがあっても、
作者の色合いがちゃんとわかる環境音楽。
音量を上げれば音楽の輪郭が浮き立つ環境音楽。
作者の色合いを意識した音楽をつくらなければ、
制作する意味はなくなってしまうのではないかと
思うのです。