音をテーマにした観光を提案することは難しい。
かつて「京の音」を書いたときもそうだったし、
大学の授業で京の音について話すときも感じるのだけれど、
「有名観光地」に寄り添う形で、
音からの提案をすると、とても理解されやすいと思う。
ダメなやり方は、「こんないい音ありますよ〜」的な、
各スポットにある珍しい音を羅列して紹介するやり方。
それだど、音フェチの人にしかウケない。
理想なやり方は、
「有名観光地にはこんな音が実はあるのです!」
といった、従来からよく知られている場所の中にある、
意外と知られていない音を紹介することだろう。
ふつうに歩いているようでは、
なかなか探すことのできない音のスポットを、
分かりやすい形で、面白いストーリーの中で紹介すれば、
環境音の魅力が、少しでも浮かび上がるような気がする。
そんな音の本があればいいのなぁ…。