魔法のようなプラグインソフト。 / '14.10.24

20141024マスタリングに使ったプラグイン・ソフトの紹介。
Waves社「Imager(S1)」で、再生音源が空間上での広がり方を自在にコントロールできるもの。写真の下部(二等辺三角形の頂点)が音源の場所。狭すぎるとステレオ感が減り、広がりすぎると音源にしまりがなくなる。これを可視化して調整できるので、大いに役立っています。
今回のピアノアルバム『スターアンビエンス』では、直接音は狭く、オグジュアリーでバイパスさせた残響要素は広めに調節し、両方の音源をほどよくミックスさせています。音源がボヤけない処理が大切です。グランドピアノの音色では広めに、アップライトピアノの音色では、極限まで狭めて音源を調整したので、両者の違いを存分に感じ取ってもらえるはず。
ソロ・ピアノのみで18曲も収録すれば、リスナーに「飽き」が来るのは必然なので、楽曲の構造だけでなく、その広がり方や聴かせ方に「多様性」をもたせる工夫は欠かせません。ここが腕の見せ所。S1はまるで魔法のようなプラグ・イン。エンジニアの方で、使っている人はきっと多いでしょう。