音育(おといく)とは、
「音の教育」を略した造語です。
(音の教育=sound education)
耳の感性を磨くための 「音育」 は、
日頃、スルーしがちな音の世界に近づくことを、
最大の目的としています。
音を聴くことの驚きと面白さを、
身体全体で体感するために
いくつかのメニューを紹介しました。
音楽を楽しむような感覚で、
身近な音のひびきをゆったり味わいましょう。
■ 出典:小松正史『みんなでできる音のデザイン』(ナカニシヤ出版、2010年)
音育で使うワーク集
全身を耳にする (身体全体をリラックスさせて環境音をきくワーク)
聞き龍遊び (空間の中で手を叩いて、音の響きを楽しむあそび)
音の数 (1分間できこえた音を数えるワーク)
遠くの音、近くの音 (一番「遠く/近く」に感じた音を記憶・発表)
サウンドマップ (きこえた音を得で表現するワーク)
※ 各ワークを組み合わせて、参加人数やご要望に応じたメニューを設定します。
■ 出典:小松正史『みんなでできる音のデザイン』
(ナカニシヤ出版、2010年)
「音聴き=音キキ」ワークショップの提案
小松正史が提案する「音のワークショップ」では、
耳の楽しみを増やし、音の面白さを分かち合うための
「音聴き=音キキメニュー」を多数用意しています。
周囲の環境音を聴くことを深めるきっかけを
参加者全員で発見し、共有します。
■ 企画メニュー1
目的:身近な音をきき、音についての興味を深めます。
時間:1時間30分前後
実施メニュー
- 音風景についての簡単な説明 (10分)
- 音キキ「音の数」(10分)
- 音キキ「遠くの音、近くの音」(10分)
- 音キキ「全身を耳にする」(30分)
- みんなで意見を分かち合う&まとめの言葉 (30分)
備考:屋内のみでも可ですが、屋外で行うとより効果的です。
■ 企画メニュー2
目的:身近な音を感じ、それをきっかけに音(音楽)を表現します。
時間:2時間前後
実施メニュー
- 音風景についての簡単な説明 (10分)
- 音キキ準備 (音ことばあそび・身体を動かすワークなど:30分)
- 音を描くワーク (演奏に使う「サウンドマップ」づくり:30分)
- 参加者による音(音楽)演奏の体験 (30分)
- みんなで意見を分かち合う&まとめの言葉 (20分)
備考:必ずしも楽器は使わず、身体の動作音や身近な素材で演奏。
■ 企画メニュー3
目的:音の切り口から身近な生活環境を見直し、音の知恵を出し合います。
時間:半日〜1日
実施メニュー
- 音キキ準備 (音の数・遠くの音、近くの音・など:30分)
- まちの音散歩 (身近な空間で、音をききながら散歩:1時間)
- 音風景とまちづくりについての説明(30分)
(休憩) - まちの音発見 (「サウンドマップ」づくり:1時間)
- 「サウンドマップ」を見ながら、膝を交えた意見交換(1時間)
備考:まちづくりの現場で応用できる、音のメニューです。
■ 企画メニュー4
耳を使って、京の風景を楽しむ。
そんな音の旅を、京の中心部で体感します。
街のにぎわい、水琴窟、葉擦れ音、鴨川のせせらぎ…。
京の街はちょっと歩くだけでも、
多くの対照的な音に巡り会えます。
都市のにぎわいや町家のまったり感、
そして突然訪れる静寂スポット…。
いろいろな音風景に出会うと、
身体全体の感覚が解き放たれるでしょう。
目的:京都観光の中で、身近な音風景をゆったり味わいます。
時間:2時間前後
実施メニュー (京都街中で音キキ散歩を楽しむ)
- 烏丸御池集合 (京都の音風景の簡単なレクチャー)
- 新風館 (街中のにぎわいスポットで音を感じる)
- 街中の水琴窟 (庭師の考案した癒しの音を楽しむ)
- 姉小路通・御池通 (大通と辻通の対比を感じる)
- 本能寺 (街中の静寂スポットで、ちょっと休憩)
- 御池通・鴨川沿い (解散)
◇備考:上記は一例。他にも多くの魅力的な音スポットがあります。